大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)3144 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人A及び弁護人石川忠義の上告趣意は、末尾に添付した別紙記載のとおりで

ある。

弁護人石川忠義の上告趣意第一点について。

本件第一審第一回公判の裁判官は、高橋正男であり、同第二回公判の裁判官は山

本覚であつたことは所論のとおりである。しかし、第一回公判は被告人不出頭のた

め公判手続がなされなかつたのである、しかして刑訴三一五条の開廷後とは、公判

手続即ち事件審理の手続開始後という意味に解すべきであることは、同条の規定が

口頭弁論主義に基く要請であることから当然である。従つて第一審第二回公判で公

判手続の更新がなかつたとて何等の違法はない。(昭和一〇年一一月一一日大審院

判決刑集一四巻一一六八頁参照。)なお論旨は刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第二点について。

論旨も刑訴四〇五条に当らない。

論旨、照会指紋図回答報告書中に、右手拇指の指紋番号(3)とあるは所論のと

おりであるが、右は(1)の誤記であることが記録上明白であるから(記録六二丁、

三八丁参照)論旨も理由がない。

被告人の上告趣意について。

論旨は、結局量刑不当の主張であるので、上告適法の理由にならない。

よつて刑訴四〇八条一八一条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二七年五月六日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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